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コモン・ノーレッジ


 共通認識、あるいは暗黙の了解という意味でコモン・ノーレッジという言葉が使われる。黙っている。答えられないということが、時として言葉よりも雄弁に語ることがある。

 (1) 赤色の帽子が2つ、白色の帽子が3つある。そして3人の人間にこの帽子をかぶせ、階段に立たせる。無論上階に立った人間は下に立った人間の帽子の色が見えるが、逆は不可能で全員自分の帽子の色は確認できない。3人は最初帽子が何個あったかは知っているものとし、自分が何色の帽子だかを当てるゲームである。このとき、一番上段に立った人間の帽子は赤、中段は白、下段は赤という帽子がかぶせられていたとする。そうしたとき、中段に立った人間が、「誰も答えないのかい?それなら私が答えましょう」といって自分のかぶった帽子の色を見事当てたという。さてどうして分かったのだろうか?

 そして、この状況をもう少し難しくする。

 (2) 赤色の帽子が2つ、白色の帽子が3つある。そして3人の人間にこの帽子をかぶせ互いに見合う。全員自分の帽子の色だけは見れないものとし、自分の帽子の色を当てるゲームである。このとき、全員に白の帽子がかぶっているとする。そうしたとき、しばらくして「誰も答えないのかい?それなら私が答えましょう」と全員が一斉に自分のかぶった帽子の色を見事当てたという。さてどうして分かったのだろうか?